|
|
2009年10月23日 社会
http://www.okinawatimes.co.jp/news/2009-10-23-M_1-001-1_003.html?PSID=701de5166a4843f4edb706a8eb3d5a1e
先島住民 遺伝的に本島と近く 琉大と東大大学院研究
台湾先住民と近縁性なし
先島諸島(宮古島、石垣島)の住民は沖縄本島住民と遺伝的に近く、いわゆる「琉球クラスター(集団)」の一つであることが22日までに、琉球大学医学部と東京大学大学院の共同研究で分かった。考古学的には沖縄本島と先島諸島は約1000年前まで文化的交流は少なく、先島諸島は台湾先住民を含む東南アジアの海洋民との共通点が多いとされてきた。しかし、今回の研究で現在の先島住民は遺伝的には沖縄本島に最も近く、台湾先住民との近縁性はないことが明らかになった。(黒島美奈子)
研究は琉大医学部形態機能医科学講座解剖学第一分野研究室と、東大大学院新領域創成科学研究科が共同で実施。2007年に3代続けて住む石垣島の高校生63人、宮古島の高校生66人、沖縄本島の専門学校生95人の歯形、血液、唾液(だえき)を採取し分析した。
結果、母方の遺伝を示すミトコンドリアDNA配列は沖縄本島、宮古島、石垣島が琉球クラスターに属し、台湾先住民とは離れた系統に位置した。同じく父方の遺伝を示すY染色体データに基づく系統樹でも3島の集団は、台湾先住民とは離れた。
歯形の分布では沖縄本島の今帰仁、嘉手納の住民と、宮古島、石垣島の住民は、歯の幅が狭い上に唇と舌の間の歯ぐきが太く、日本や東アジアなど、ほかのどの地域とも異なる位置に存在することも分かった。
琉球大学医学部の石田肇教授は「活発な文化的・遺伝的交流があったとされる琉球王朝時代に、琉球クラスターができあがったのではないか」と推測する。
日本人の起源に関する研究でアイヌ民族と琉球人はともに東南アジア起源の縄文時代人の直接の子孫であるとされてきたが、石田教授は「琉球クラスターは昔からある縄文集団に、ある時点でほかからの移入があり、個性的な要素を持った可能性がある」と分析した。
|
|