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免許失効、女神降臨

 投稿者:モリヤマメール  投稿日:2018年 4月30日(月)12時14分9秒
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  他人の不幸は必ず自分にも訪れるものなのだと納得しながらも、サカイドライビング教室への階段は異様に重かった。

 2ヶ月ほど前、更新忘れから免許失効。仮免許だけは焼け跡から生き残った唯一のものの様な哀れな姿で僕の手に戻ってきた。『どうにかなるさ』40年以上、途切れの無い運転歴がある。しかもゴールドだ。余裕で士気を鼓舞しながら一発試験に臨んだ。結果は3連敗。路上試験が終わると自分だけが取り残されて待合室送り。3回目にもなると人生ゲームの様を呈する。俺って何? えっ、どうしてこんな簡単なことが出来ないの?これが実力?

 安全確認のこの一言のしぶとさ、山の如き不動力。自分のタイミングと経験則でぶち当たってみたが無残にも門前払い。『どうにかなるさ』は『どうにもならない、、、』に形を変えた。

 しかし、捨てる神あれば、拾う神有りで僕の助手席には陽気な女神が鎮座した。
良く通る声で『マキギといいます。巻に木と書きます』となんか名前が神がかっているなと思った。
そう思うのもあたりまえだ、溺れるものは藁をも掴むの心境だからだ。

 教官に姿を変えたマキギ神は実に腑に落ちる指示を下し始めた。恐れ多くも僕はもうどのくらい教官の仕事を?と探るような質問をしてみたら、15年ですとピシリとお答えになられた。ナルフォド、この安心感はそういうことか。
 マキギ神は間違いなくプロフェショナルだ、自分も同じ自負心を持つから分かるのだ。

 試験直前の集中練習を終え4回目の路上試験に送り出される前、神は御宣託を下された『大丈夫で~す』と。
路上実技試験が終わり、府中試験場に戻ると『あなたは中に入りますから、車の横で待っててください。他の方たちは待合室で説明がありますので』と今までと違う逆転現象が眼前で展開されている。足元がぐらついた。

 合否結果を神妙な心持ち、いや完全なるまな板の鯉の心境、イヤイヤ屠られる子羊のように観念した体をあの小さなプラスチックの椅子に乗せたまま、待つこと10分余り。
『合格です!』試験官の声が僕しかいない待合室に響いた。

 帰りのバスの中で、マキギ教官の声が聞こえたような気がした。
『1にも2にも3にも、安全運転!!車線変更の安全確認はバックミラー、サイドミラー、目視の一、二、三。これセットですよ~!』。


 
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